「エイニーン・ミタよ、なんでもないものよ」

 僕の生家があった街には、私設文庫というのがありまして、ボランティアが主に児童向けに本を貸し出していました。母がそのボランティアに参加していたこともあり、僕もそこの本を読んで育ったのですが、その中でもずいぶん印象に残っている本が「かぎのない箱」というフィンランドの童話集です。日本語訳は「指輪物語」の訳者として有名な故・瀬田貞二氏が手がけておられます。
 僕が借りた本はかなりの量に上ると思いますが、2度同じ本を借りたのは確かこれだけだったと思います*1
 花粉症と鼻炎薬の副作用で何となくセンチメンタルになっている内にふと思い出しまして、今回「ナイト・テイル」第6夜の舞台を瀬田氏の名訳にあやかって「どこでもない国」と名付けました*2。自分の原点を見つめ直すとかそんなカッコイイ理由ではありませんが、偶には子供の頃に読んだ本を掘り起こしてみるのも、また新たな発見があってよいものです。

*1:ぐりとぐらシリーズで何かあったかもしれませんが、タイトルがもう思い出せません(^^;

*2:ちなみに本編とはまったく関係ありません