サンタさんを信じるべき確かな理由

 寒中お見舞い申し上げます。
 なお、喪中につき新年のご挨拶は控えさせていただいております。本年もよろしくお願いいたします。


 さて、ちょっと前に児童の前で「サンタさんなどいない!」と断言した教師が解雇された話があったのは、皆さんのご記憶に新しいことかと思います。細かい状況までは報道されないので、事の是非みたいな議論はさておき。
「サンタさんを信じてますか?」という質問はたいへん良くできた、そして意地悪な政治的トラップであるように思えてきました。


 ご存じの方も多いとは思いますが、サンタクロース伝説のモデルは聖ニコラウス*1といいまして、れっきとした聖人です。
 ですので意地悪な見方をすれば、「いない」という発言は聖人の存在否定に結びつけることができます。もちろんそんなことでいちいち怒る人もそうそういないとは思いますが、まあ、立場によっては不用意な発言と取られても仕方がないかなぁ。


 日頃、神様やら悪魔やらを扱う仕事をしておりますと、こういう話にはつい敏感になってしまうのでありました。

*1:またはニコラオス

光の魔術師フェルメール

 ちょうど締め切りの谷間になりまして、行くなら今しかないと東京都美術館フェルメール展に行ってきました。そもそもフェルメールの絵が海を渡ること自体珍しいのですが、彼の絵が7点も揃うとなると見に行かない手はありません。
 彼の絵一枚でミステリーが書けるくらい謎に満ちたフェルメールですが、よく言われることのひとつに「ものすごくリアルに描かれているけど、実際にはこんな風に見えることはない」というのがあります。「牛乳を注ぐ女」とかが有名ですね。
 フェルメール展に展示された、フェルメールを含む17世紀オランダの画家たちの絵を見ていますと、こうした描写はある意味この時代の流行であったように思います。たとえばヘラルド・ハウクヘーストの「デルフト新教会の回廊」も、現実にはあり得ない角度・視点から再構成されたものです。
 やはり当時の流行であった「カメラ・オブスクラ」による映像が彼らの画風に影響を与えたと言われていますが、彼らの天才性がどこにあったかと言えば、その技術もさることながら、そうした「まだこの世に現れたことのない風景」を頭の中で想像し、改変し、再構成する能力ではなかったかと思います。
 現実から少しはみ出たところにこの上ないリアルを感じる時、人間は「畏怖」という感覚を覚えるのだと再認識させられた展覧会でした。

R-CONに参加しました

 R&Rステーション3周年記念+R&R50号記念のコンベンションに参加してきました。
 相変わらずトークとかサインを書くのは苦手です*1。精進しなくては……。
 ちなみにゲーム終了後、カオスフレアの小太刀右京先生と独身者の悲しい習性について議論したりしていました。


「美人の編集さんがいたとして、口説けるかっていったら口説けないですよね」
「無理ですね。トラブルになって仕事に影響したら困ります」


 独身ライターでかつ骨の髄までゲーマーな人間の悲しい習性というべきかもしれませんが……。

*1:筆記体の「k」でひっかかるとか普通あり得ません。ごめんなさい……

A Night Tale II

 既に告知が出ていると思いますが、「ナイト・テイルII」は11月29日発売予定です。……もう来週ですね。いやはや。
 なお、今回あとがきで1カ所大嘘つきました。いや、あの時点ではまさかそんなことになるとは夢にも……。

ひみつ道具

 休む間もなくリプレイの作業に移ったりしておりますが、JGC直前に東急ハンズにて注文した品が届いてしまったのでご紹介。以前、チームメートが購入してきたPAIZO社のフリップマットが大変良い出来で、ディベロップ・チームでも何かと重宝しておりました。しかし、普段使用しているホワイトボード用のマグネットとは少々相性が悪いのですね(駒同士がくっついたりしてしまう)。そんなある日、東急ハンズの中を上がったり降りたりしているうちにむくむくとDIY魂がわき上がってきまして。


僕「ちょっと店員さんごめんなさいよ」
店員「へえ、なんでがしょ」
僕「そこのアクリル板を見せておくんなせえ」
店員「ようござんす」


(もちろん普段こんな口調でしゃべっている訳ではありません。最近時代小説にはまっている影響です。念のため)


僕「ううむ、アクリル板と鉄板の間に紙を挟んで、紙の上からマグネットがくっつくようにしたいのだが、2ミリ厚だと磁力が弱まりすぎ、1ミリ厚だと板の強度が保たんな」
店員「それですとポリカーボネートの1ミリ板がふさわしゅうございます」
僕「なるほど。ではそれを600×900ほどもらおうか」
店員「ついでに下に敷くならトタン板がようございましょう。ただ大きい板はあいにくと在庫を切らしておりまして……」
僕「懸念にはおよばぬ。2枚を切って合わせて1枚とすればよい。どうせ下に敷くのだ、継ぎ目があっても構うまい」
店員「ではカット料105円をいただきとうございます」
僕「くるしゅうない」


 という訳で現在「うわあ、何かすごいことになっちゃったぞ」という感じのシロモノが居間のテーブルを占領しております。ちなみに上からボードマーカーで文字を書くテストもしてみましたが、ポリカーボ板の性質上、アルコールなどの溶剤入りのインク*1で字を書くと痕が残ってしまうようです(ていうか残ってしまいました(泣))。一応、手持ちの水性顔料インクのマーカーでは痕を残さず消すことができましたが、長期間放置したりするとわかりませんね。
 まあ、少々痕が残っても、半年くらいプレイに支障がなければ安い買い物とは思いますが。

*1:普通のボードマーカーは乾きを早くするためか、アルコール系が多いみたい

追記


 どうやらポリカーボの特性上、ボードマーカーのペン先程度でも傷がついてしまうようで、溶剤とかあんま関係ない模様。マグネットの角とかでも傷になるので、まーこれはこういうものとあきらめて使うしかありませんな。