はりぽた

 第4巻はホグワーツ青春白書になっていたはりぽたですが、面白いことに「信仰」に関わるキーワードが出てきません。もちろん魔法使いの物語ですから、彼らがいわゆるキリスト教的宗教観を維持しているとは考えにくい。
 第1巻の英語版にも手を出して見ましたが、いわゆる「Jesus!」とか「God damn!」とか「My god!」などの慣用的な表現さえ用いられていないようです。
 その一方で、クリスマスにはパーティを開いてプレゼントを交換する、ダンブルドアが賛美歌を演奏するなどの描写が見られます。また、他者の宗教観を否定するような描写が全く見られないのも特筆すべきでしょう。
 要するに彼らは、キリスト教への恭順は否定するものの、その歴史に対して敬意を表することはやぶさかでない、ということなんじゃないかなあ、とか思う訳です。
 ちなみに映画版ハリーポッターのロケはグロスター大聖堂他、イギリスの聖地とも言うべき場所で行われてる訳で、そりゃまあ誕生日くらい祝っておかないと、おひげのおじさんも立場がないというものでしょう。