政治家と最適戦術
政治家と先に書きましたがむろん話しは政治に留まらない訳で。
よく政治家や企業のトップなどがとんちんかんな舵取りをすると僕らは「なーに馬鹿なことやってやがんでー」と俄か批評家になったりする訳です。
最近ふと立ち止まって考えることは、「一見愚かに見える意思決定も、実は彼らにとっては最適戦術なのではないか?」ということ。
外から見ている僕らには当然のことながら情報の一部しか開示されていない訳で、彼らが何を基準に判断したのかは、うかがい知ることができません。
強引を承知で言うならば、僕らは彼らの「勝利条件」さえまるでさっぱり分からない訳です。
でまあ、思ったんだけど、政治家個人の勝利条件*1って実は「日本をよりよくすること」とかの訳ないよね。普通。
ぶっちゃけ、お金、権力、名声、地盤(地域との結びつき)、有形無形の資産、家族(血族の栄光)とか、そういうものをひっくるめて勝利ポイントをどれだけ稼ぐかって話し。政治家って職業はそのための勝ち筋に過ぎない。むろん、この世の中が良くなればたくさんポイント稼げるかもしれないけど、ポイントを増やす方法はそれだけじゃあない。裏取引、脱税、ヤミ献金、地場産業への大甘投資、天下り、なんだって良い訳でしょ、勝利ポイントが増えるなら。
あとは単なるリスクとリターンのマネジメントの問題。
モラル? 今更そんなこと言われても。
僕らだってゲームをプレイする時にいちいちそんなこと考えるかい?
勝利ポイントに結びつかない自分ルールなんか持ってちゃ、ゲームに勝てやしない……そういう考え方を持つ政治家が居たとしても僕は驚かない。
残念ながら、今の政治のシステムはそうした「モラルをほったらかして最適戦術を取ろうとするプレーヤー」がやりたい放題なシステムになっている。いやまあ、古今東西どんな政治システムでもそれは同じなんだけど(笑)。
じゃあどうすれば良いか? と考えるとこれがまたムズカシイ……。
*1:政治家としての勝利条件という意味ではなく、一個の人間としての勝利条件。