Return of RAM

 出たらきっと買うだろうなあとか思っている、今個人的に一番熱いPCパーツがこれです。
 その名も「i-RAM」。要するにRAMディスクです。

 多くの人にとってパソコンがPC-98と同義であり、イコール一太郎とか1-2-3とかだった頃*1、RAMといえば「拡張スロット*2に突き刺して様々な不具合を起こす*3」シロモノでした。
 当時ほとんどのアプリケーションはこうした拡張RAMに対応しておらず、何に使うかというとシステム上からはドライブとして認識させ、よく使うアプリや辞書ファイルなどをコピーしてアクセスを高速化させるのに用いました。電源を落とすとコピーした内容が消えてしまうため、autoexec.bat*4という自動実行ファイルにコピーする動作を登録しておき、「起動するたびに毎回コピーし直す」という大変牧歌的な光景が繰り広げられていた訳です。


 このi-RAMというのはRAMディスクの再来とも言うべきもので、PCIスロットにマウントしますがアクセスはSATAから行います。このボードにはDDRを4本積むことができまして、システムからはSATAのHDDと同様に認識されます。しかし、中身はDDRですので当然SATAの限界に近いスピードでアクセスできる訳です。ちなみに、ディスクの中身は電源を落としても本体から待機電力を引っ張って保持する仕組み。待機電力が使えない場合はバッテリーで16時間まで保持可能なようです。


 肝心の使い道ですが、使わなくなったDDR*5を積んでキャッシュにする、というのが常識的な使い方でしょう。4gamerでは読み込みに時間の掛かるゲームの高速化に使え、というゲーマーらしい使い道を示唆しています。
 しかし、もちろん一番作業の効率化に有効かつデンジャラスな使い道が「i-RAMにOSをインストールする」なのは間違いありません。i-RAM×2をストライピングできたらさらにスバラシイのですが、もちろん普通に動くマシンをお求めの方にはおすすめしません(笑)
 細かい仕様が今後どうなるかはまだまだ未定ということで、今はとりあえず妄想をふくらませるだけとしておきましょう。

*1:異論のある人も多いとは思う

*2:今で言うとPCIスロットみたいなもの

*3:PARITY ERROR-BASE MEMORYとか

*4:起動時に自動的に読み込まれる実行ファイル。WindowsでもMEあたりまでは存在したが、普通の人はあんまり編集したりしない。昔は現在でいうレジストリ編集と同じくらいの感覚で、config.sysとautoexec.batを編集するのが中級者以上の必須テクだった

*5:特にDDR2に乗り換えたり、PC-2100あたりのDDRを使っているとか